現代の私刑/読まされた男

12月 14, 2005 · Posted in 日々雑記 

987637ff.jpg朝から一斉にTV各局で放送された、姉歯の証人喚問の冒頭、姉歯元建築士は宣誓文の読み上げを命じられた。この日は特に違和感のある髪型に、視聴者の好奇の目(オレ含む)が注がれる中、彼は泣きそうな志村けん(メガネ装着時の)みたいな顔をこわばらせながら、
「私は、なにも『隠すことなく』、なにも『付け加えない』ことを誓います」
・・・と読み上げた。いや、読み上げさせられた。
『隠すことなく』だけではさほど面白くなかったかも知れない・・・『付け加えない』て。わざとこんな文面にしたのか、とすら思う。
 この人は、頭部偽装と”アネハ”というキャッチーなネーミングで何かと注目されているが、事件の張本人であると同時にただのスケープゴートでもある。アネハとかヒューザー小嶋(元演歌歌手志望)とかあのテの「キャラ立ち」はテレビのオモチャにされやすい。メェメェと鳴く仔山羊をとりあえず生け贄にしといてコトをすべて済まそうとする、我々が今まで何度となく見てきたパターンである。もちろん実際に「やっちゃった」のは姉歯であるが、総研、イーホームズなどの魑魅魍魎、ひいては国土交通省という巨影の怪物にメスを入れ、見たこともないグロテスクな臓物をズルズルと引きずり出してくるまでは、問題の解決は始まらない。我々には見えにくい「ドス黒い巨大な塊」と、「マスコミ」との接点に、今回たまたまこのおかしな髪型のマスコット・ボーイ、姉歯元建築士がいるだけである。アネハは、いや、アネハの頭頂に乗っかったブツ(ウィッグ)は、まさに氷山の一角であり、あのウィッグを頂点とした偽装建築と利益誘導の裾野はまだまだ計り知れないほど深大なものであると思う。

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